今日から始める確定申告準備~領収書(レシート)の保管・整理編~

領収書




今年から新たに個人事業主やフリーランスとして開業された方、一人で会社を立ち上げた方、来年こそは申告前にバタバタしないように今からしっかりやろうと思っている方、いろいろいらっしゃるかと思います。

領収書や請求書の整理、どうしていますか?

今のうちにやり方を確立してサクサクっと進めていきましょう!

領収書をきれいに整理する必要はあるのか?

経費で使った領収書やレシートは毎月結構な量になります。

「領収書 整理」と調べると色々な整理方法が出てきますね。

スクラップブックに貼ったり、ルーズリーフに貼ったり、月別に封筒に入れたり。

整理方法はいろいろありますが、まず領収書はどうしておかなければいけないのか確認しておきましょう。

法人の場合

法人の場合、税務上領収書は7年間保存(注)が必要です。

(注)特定の場合には、9年間(平成30年4月1日以降開始事業年度の場合には10年間

個人の場合

個人の場合、税務上領収書は7年間保存が必要です。

法人も個人も7年間は保存が必要

法人の場合には9年間、10年間の保存が必要になるときもありますが、法人・個人ともに7年間は絶対に保存が必要です。

税法という法律上、保存が義務付けられており、そのルールに従っておく必要があります。

領収書はなくす・捨てるはダメ

領収書は、会計データを作っていく上での根拠資料となります。

会計データには、「〇〇月〇〇日 旅費交通費 タクシー代 〇〇円」と記載されていても、領収書がなければ本当に経費として支払ったのか事実関係がわかりません

事実関係の証拠書類になるため、税務上の保存期間中は、領収書をなくしてしまったり、捨ててしまったりすることはしないようにしましょう。

領収書とレシート、どっちがいいの?

事業を始めると、領収書やレシートをもらう機会が増えます。

領収書やレシートは、今お話したように、事実関係の証拠書類となるため必要ですね。

領収書としてもらう場合、明細が書いてあるレシートとしてもらう場合がありますが、どちらがいいでしょうか?

明細が書いてあるレシートをもらうようにしましょう。

領収書だと、明細が書いていないので内容がわかりません。

その点、明細が書いてあるレシートは、内容がわかるためより信ぴょう性が高い証拠書類になりますね。

別の記事でもご紹介したように、経費はキチンと説明できることが重要です。

後ろめたいものでない限り、明細が記載されていても問題はないでしょう。

関連:経費になる?ならない?持っておきたい判断基準

保存は義務。でも、キチンと整理しなくても大丈夫

法律上、保存する義務は定められていますが、きれいに貼ったり、入力順に揃えるといったことまでは必要ないでしょう。

領収書を見返したくなったといったときに、このあたりにあるというのがわかるくらいでいいでしょう。

領収書の保管方法

領収書の保管方法はさまざまです。

昔勤めていた事務所では、某会計ソフトが販売している専用の日記帳にレシートを貼り付け、領収書に入力した科目の科目印を押していました。

領収書と会計データの付け合わせをするためには、領収書を入力順に貼る・番号を振る(科目印を押す)といったようなことをしておくと検索性が高まります。

ですが、今はPCで会計データを作っているので、昔より検索性に優れているためそこまでする必要はないでしょう。

貼る

領収書をノートやスクラップブック、ルーズリーフに貼る方法です。

レシートは小さいので、貼っておくことで紛失するリスクを抑えることができます。

袋に入れる

領収書を袋に入れる方法です。

コンビニで買ってきた封筒でもいいですし、銀行のATMの横においてあるような封筒に入れておくのもいいでしょう。

袋に入れてノリやセロテープで封をしてしまえばなくすことはありませんね。

クリアファイルに入れる

クリアファイルに入れておく方法です。

透明なクリアファイルを使えば、どんな領収書が入っているのか見やすいですね。

ただし、封をするようにできていないため、保管する場合はキチンと漏れないように止めてしまう必要があります。

領収書の整理方法

領収書を整理する方法も様々です。

  • 科目別に分ける…旅費交通費・通信費・水道光熱費などの科目別に分ける方法。
  • 月別に分ける…1月分であれば1月分といったように月別に分ける方法。
  • 支払手段別に分ける…現金、クレジットカード、ICカードなど、支払手段で分ける方法。

そのほか、整理する方法は人それぞれいろいろあるでしょう。

オススメする整理方法は、「支払手段別に分ける」方法です。

会計ソフトへ入力する場合、仕訳は下記のようになります。

現金で支払ったものを入力する場合

現金仕訳

クレジットカードで支払ったものを入力する場合

クレカ仕訳

支払手段を固定して入力したほうが早いですし、検索するときも便利です。

オススメする方法:クリアポケットファイルを使う

私がおすすめしている保存・整理方法は、「クリアポケットファイル」を使う方法です。

「月別・支払手段別」にガサっと入れておけます。

支払手段等の数に応じて10枚又は20枚のファイルで足りるでしょう。

100円ショップにも売っていますね。

使い方は、下記のような感じです。

クリアポケットファイルの使い方

クリアポケットファイルも口を塞ぐようにはできていないので、使い終わったらセロテープやホチキスで止めてしまえポロっと出てしまうこともありません。

年間12冊になりますが、使い終わったらほとんど見ないので、まとめて段ボールに入れてしまってしまいましょう。

※フリーランスや個人事業主、ひとり社長といった少人数での運用を想定しています。

規模が大きくなってきたら、実態に合わせた保管・整理方法を都度見なおしていくことをオススメします。

まとめ

領収書は、法律上保存期間が定められています。

事実関係を証明する資料になるので、なくす・捨てるというのはダメです。

領収書の整理方法も、自分にあった方法で、簡単に整理できる方法で整理しておくようにしましょう。

事業の規模や、領収書の量でも整理方法は変わってきます。

その時の状況に応じて整理方法を見直してみましょう!

※この記事は、公開時点での情報・法律を元に作成しております。

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港区に事務所を構える、板橋区在住の税理士。クラウド会計の導入・運用を得意とし、フリーランスや中小企業、士業を積極的にサポート。取っつきにくい印象を持たれがちだが、実は気さくで話しかけやすいタイプ。趣味は夫婦で山登り。最近SOTO製のレギュレータ―ストーブを購入し、山頂でカップラーメンを食べることにハマる。