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固定資産の取得価額とは?本体価格だけじゃない?含めるもの・含めないものを解説

法人税

固定資産の取得価額とは?本体価格だけではありません

固定資産を購入すると、本体価格以外にもいろいろな費用がかかります。

たとえば車を買うときでも、

  • 車両本体価格
  • 登録にかかる費用
  • 納車費用
  • 税金関係
  • 購入手数料

などが見積書に入ってくることがあります。

このとき、どこまでを固定資産の取得価額に含めるのかは、実務で迷いやすいポイントです。

結論からいうと、固定資産の取得価額は本体価格だけではなく、その資産を使える状態にするまでに直接かかった費用も含めるのが原則です。国税庁でも、購入代価に加え、事業の用に供するために直接要した費用や、引取運賃、荷役費、運送保険料、購入手数料などを取得価額に含めると整理しています。


そもそも固定資産とは?

固定資産とは、販売するためではなく、自分の事業で長期間使う資産 のことです。

たとえば、

  • パソコン
  • 建物
  • 机やイス

などです。

このうち、時間の経過などによって価値が減っていくものが「減価償却資産」です。
一方で、土地のように通常は価値が減っていかないものは、減価償却資産にはなりません。


取得価額は「本体価格だけ」ではない

たとえば車を購入したとき、本体価格以外にもいろいろな費用がかかります。

このような費用のうち、原則として取得価額に含めるのは、

  • 本体価格
  • 引取運賃
  • 荷役費
  • 運送保険料
  • 購入手数料
  • その資産を使えるようにするために直接かかった費用

などです。国税庁でも、こうした費用は取得価額に含めるのが原則とされています。

つまり、
「本体価格だけ見て固定資産の金額を判断する」のではなく、原則として付随費用も含めて見る
ことになります。


法人税では「取得価額に入れなくてもいい費用」もある

ここが実務で大事です。

法人税では、固定資産の取得に関連して支出した費用のうち、一定のものについては、取得価額に入れず、その年の費用にしてもよい とされています。国税庁のタックスアンサーでは、たとえば不動産取得税、登録免許税、登記・登録のために要する費用、借入金利子のうち使用開始前のもの、割賦契約で区分された利息相当額などが例示されています。

たとえば車のケースで考えると、実務上は次のように整理することがあります。

  • 車両本体価格
    → 取得価額
  • 納車費用や引取費用
    → 原則として取得価額
  • 登録にかかる費用
    → 法人税では費用処理も選べる場合あり
  • 一定の税金関係
    → 法人税では費用処理も選べる場合あり

つまり、全部を固定資産に入れなければならないわけではなく、費用にしてよいものもある ということです。


取得価額に「含める」「含めない」はどう考える?

ここは実務判断です。

含めないで費用処理する場合

利益が出ていて、その年の費用を増やしたい場合は、取得価額に入れなくてもよい付随費用は、その年の費用にしたほうが有利に働くことがあります。

含める場合

逆に、

  • 赤字を深くしたくない
  • 利益をある程度出したい
  • 金融機関向けに数字を整えたい

といった場合は、取得価額に含めたほうが利益は大きくなりやすいです。

つまり、
税務だけでなく、利益、資金繰り、見せたい決算書の形
も含めて考えるテーマです。


10万・20万・30万円の判定にも影響する

ここはかなり重要です。

少額資産、一括償却資産、少額減価償却資産の特例などで使う

  • 10万円未満
  • 20万円未満
  • 30万円未満

の判定も、原則として取得価額ベース で見ます。

つまり、本体価格だけでなく、取得価額に含まれる付随費用も含めて判定することになります。

たとえば本体価格が29万円でも、引取費用などを含めた取得価額が30万円以上になると、30万円未満の特例が使えないことがあります。取得価額の原則がそうなっている以上、少額判定もその取得価額ベースで考えるのが基本です。


税込で判定する?税抜で判定する?

これも実務で迷いやすいところです。

10万円未満、20万円未満、30万円未満の判定をするときに、税込で見るか税抜で見るかは、消費税の経理処理方法 によって変わります。

一般的には、税抜経理のほうが本体価格ベースで見やすいため、30万円未満の特例などでは有利になることがあります。


まとめ

固定資産の取得価額は、本体価格だけではありません。

原則として、

  • 本体価格
  • 引取運賃
  • 購入手数料
  • その資産を使えるようにするまでに直接かかった費用

などを含めて考えます。

ただし法人税では、一定の付随費用は取得価額に入れず、費用処理することも認められています。

さらに、この取得価額は、

  • 10万円未満
  • 20万円未満
  • 30万円未満

の判定にも影響します。

つまり、固定資産の取得価額は、単なる会計処理ではなく、
減価償却、特例の適用、利益の出し方 にも関わる大事な論点です。

固定資産を購入したときは、

  • 本体価格だけで見てよいのか
  • 諸経費はどこまで含めるのか
  • 10万・20万・30万円の判定にどう影響するのか

で迷いやすいです。

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