試算表が2か月遅れるのはなぜ?会社と税理士の「待ち時間」

資料の提出から試算表までの流れと、途中の待ち時間を示す図 バックオフィス

今月見ている試算表が、2か月前の数字。これでは、資金繰りも、来月の判断も、少し前の情報で考えることになります。「もっと早く数字が見たい」と感じている社長もいると思います。

先に結論をお伝えします。

当事務所で月次の流れを見ていると、入力の作業そのものより、資料・確認・回答の「待ち時間」が長くなっているケースがあります。会社側で止まることもあれば、税理士側で止まることもあります。早くするには、入力を速くするより、毎月どこまでを何日頃までに終えるかを、会社と税理士で合わせておくことが大切です。

月次はどこで止まっているのか

試算表ができるまでには、おおまかに次の流れがあります。

  1. 資料(通帳・カード明細・請求書・領収書)がそろう
  2. 取引を入力・処理する
  3. 分からない取引を質問する
  4. 回答を受けて処理を確定する
  5. 試算表を確認して出す

当事務所で見ていると、「2. 入力」よりも、1・3・4 の待ち時間が長くなっているケースがあります。

  • 資料がまだ届いていない
  • カードや銀行の明細はあるけれど、内容が分からない
  • 請求書がない
  • 質問を出したけれど、回答を待っている

会社側だけの問題ではない

ここで大事なのは、試算表が遅い理由を「会社が資料を出さないから」と決めつけないことです。

会社側で止まることもあれば、税理士の側で入力や確認が追いついていないこともあります。どこで止まっているのかを、会社と税理士の両方で見える状態にしておくことが、早くするための出発点です。

会計ソフトを入れれば早くなる、わけではない

当事務所では、会計ソフトの連携や自動化を使って、入力そのものはかなり短くできています。それでも、取引の内容を人が判断しないといけない部分までは消えません。

クラウド会計で銀行やカードを連携していても、証憑や取引の内容が分からなければ、月次は締まりません。だから、月次を早くするには、入力の速さだけでなく、資料の提出から質問・回答までの流れを短くするほうが効きます。

会社と税理士で合わせておくこと

当事務所では、毎月の締めを全社一律の「毎月○日」にはしていません。会社ごとの経理のやり方に合わせて決めています。

そのうえで大事にしているのは、次の3つが分かる状態にしておくことです。

  • いつ資料がそろうのか
  • 税理士がいつ確認するのか
  • 質問が出たとき、会社の誰が答えるのか

この3つが決まっていないと、どこかで待ち時間が生まれても、誰も気づきません。

待ち時間を短くする工夫

資料をまとめて出す日を決める

月に1回でもよいので、資料を出す日を決めます。届いていないものが分かれば、催促する側もされる側も楽になります。

質問は判断に必要なことが分かる形で

「何の取引か」「証憑はあるか」「会社のものか個人のものか」が分かる形で聞くと、回答が1回で済みやすくなります。分からない取引をためない進め方は、税理士から決算前にまとめて質問される理由と、毎月ためない仕組みでも紹介しています。

毎月どこまで締めるかを決める

毎月すべてを完璧にする必要はありません。毎月締めること・決算まででよいことを分けておくと、締める範囲がはっきりします。(小さい会社の月次経理、毎月どこまで締めればいい?)

まとめ

  • 当事務所で月次の流れを見ていると、入力作業より、資料・確認・回答の待ち時間が長くなっているケースがある
  • 会社側で止まることも、税理士側で止まることもある。誰かを責めるより、どこで止まっているかを見える状態にする
  • 会計ソフトで入力は短くできても、取引の内容を判断する部分は残る
  • 資料がそろう時期・税理士が確認する時期・質問に答える人を、会社と税理士で合わせておく

毎月の試算表が遅くて数字を判断に使えない方は、一度ご相談ください。今の資料の流れと、どこで待ち時間が生まれているかを一緒に確認します。初回相談は1時間無料です。

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