会社をつくって、これから初めて自分に給与(役員報酬)を払う。そのとき、何から決めて、何を準備すればよいのでしょうか。
この記事では、ひとり社長が最初の給与を払う前に、まず決めることと、給与計算を始めるために設定しておくことを、順番にお伝えします。
結論:まず金額、次に支給日。そのうえで給与計算の設定を整える
最初の給与を払う前に、次の順番で進めます。
- まず、役員報酬の金額を決める
- 次に、給与の支給日を決める
- そのうえで、給与計算・源泉所得税・社会保険に必要な設定を整える
最初に確認すること
最初の給与の前に確認するのは、次の4つです。
- 役員報酬の金額
- 給与の支給日
- 給与計算を始めるための基礎設定
- 社会保険への加入状況
このうち、最初に決めるのは役員報酬の金額です。支給日もあわせて決めます。
役員報酬の金額は、会社の決まりに沿って正式に決め、決めた内容を議事録などに残しておきます。株式会社では、定款に定めがない場合、株主総会の決議で決めます。
ひとり社長が毎月受け取る一般的な役員報酬を法人税上の損金(経費)に算入する場合は、毎月同じ金額で支給する「定期同額給与」とするのが基本です。事業年度の途中で金額を改定した場合に、定期同額給与として扱われるのは、事業年度の開始から3か月以内に行う改定など、限られた場面です。それ以外の改定では、損金に算入できない部分が出る場合があります。そのため、最初の金額は、この点を踏まえて決めておくことが大切です。
金額の決め方は法人設立時の役員報酬、いくらにすれば良い?決め方の考え方をやさしく解説、金額を改定した場合に定期同額給与として扱われる場面は定期同額給与の変更のタイミングはいつ?役員報酬を変更できる3つの場面を解説にまとめています。
給与計算を始める前に準備する情報
給与計算を始めるには、次のような情報をそろえます。
- マイナンバー
- 扶養の情報
- 住所
- 生年月日
- 社会保険関係の情報
- 給与の振込先
- そのほか、給与計算ソフトの初期設定に必要な情報
扶養の情報を届け出る書類については、扶養控除等申告書は入社時に必要?給与計算で困らないための基本を解説もご覧ください。
最初の月に確認したいこと:源泉所得税の納期の特例
最初の給与を払う月には、源泉所得税の納期の特例を申請しているかも確認します。
源泉徴収した所得税は、原則として、給与を支払った月の翌月10日までに納めます。納期の特例の承認を受けると、給与の支給人員が常時10人未満の会社は、半年分をまとめて納めることができます。
ただし、申請書を出せば、最初の給与から半年ごとの納付になるとは限りません。申請書を出した時期によっては、最初の給与の分は原則どおり、翌月10日までに納めることになります。
納期の特例がいつから使えるかは、設立後最初の源泉徴収に注意|納期の特例はいつから使える?で詳しく説明しています。
社会保険の手続きは、当事務所の対応範囲外です
なお、法人の事業所は、社長1人の会社も含めて、原則として健康保険・厚生年金保険の適用事業所になります。
給与計算をするには、社会保険に加入しているかどうか、加入している場合はその内容を確認する必要があります。
ただし、社会保険の加入手続きそのものは、当事務所では行っていません。ご自身で手続きしていただくか、必要に応じて社会保険労務士へ依頼していただいています。スポットで対応している社会保険労務士もいます。
当事務所で対応すること
当事務所で対応するのは、次の範囲です。
- 給与計算
- 源泉所得税の納付の対応
- 年末調整
社会保険の届出の手続きは、対応範囲に含まれません。
まとめ
- 最初の給与を払う前に、まず役員報酬の金額を決め、支給日もあわせて決める
- 毎月受け取る一般的な役員報酬を損金に算入する場合は、毎月同じ金額の「定期同額給与」とするのが基本。事業年度の途中の改定で定期同額給与として扱われる場面は限られる
- 給与計算を始める前に、マイナンバー・扶養の情報・住所・生年月日・社会保険関係の情報・振込先などをそろえる
- 源泉所得税の納期の特例を申請しているか確認する。申請した時期によっては、最初の給与の分は原則どおり翌月10日までに納める
- 社会保険の加入手続きは当事務所の対応範囲外。ご自身か、社会保険労務士に依頼する
初めての役員報酬、始める前にご相談ください
役員報酬の金額・支給日から、給与計算・源泉所得税の準備まで、最初の給与の前に整理します。
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