会計ソフトの預金残高が通帳と合わないとき、どこから確認する?原因を探す順番と相談の目安

預金残高が通帳と合わないとき 会計

会計ソフトの預金残高と、通帳の残高が合わない。どこでズレたのか分からず、手が止まってしまう。

そんなときは、やみくもに取引を見直すより、通帳やネットバンクで確認できる銀行口座の実際の残高を基準にして、会計上の預金元帳との差を追っていく方が、原因にたどり着きやすくなります。

この記事では、原因を探す順番と、ご自身で直せる範囲、税理士に相談した方がよいケースをお伝えします。


結論:まず銀行口座の実際の残高を確認し、元帳と付け合わせる

会計ソフトの預金残高が通帳と合わないときは、まず銀行口座の実際の残高を確認し、預金元帳と付け合わせます。クラウド会計を使っている場合は、未処理・対象外・口座振替の二重登録も確認します。

原因が分からない、何か月もズレている、前期以前から合っていない、といった場合は、決算の前に税理士へご相談ください。


基準にするのは「銀行口座の実際の残高」

残高が合わないとき、最初に確認するのは、会計ソフトではなく、通帳やネットバンクで確認できる銀行口座の実際の残高です。

基準がはっきりしていないと、どちらの数字が正しいのか分からないまま、取引を見直すことになります。実際の残高を基準にして、会計ソフトの残高との差がいくらあるのか、いつから差が出ているのかを追っていきます。


原因を探す順番

実務では、次の順番で確認しています。

銀行口座の実際の残高を確認する

まず、確認したい日の銀行口座の残高を、通帳やネットバンクで確認します。月末など、区切りのよい日で見ると比べやすくなります。

預金元帳と付け合わせ、抜けている取引がないか確認する

会計ソフトの預金元帳と、通帳やネットバンクの明細を1行ずつ付け合わせ、会計に登録されていない取引がないかを確認します。残高が合っている月と合わない月が分かれば、その月の中を重点的に見ます。

クラウド会計では「未処理」に残っている取引を確認する

銀行と連携しているクラウド会計では、取り込まれた明細が「未処理」のまま残っていると、帳簿には入っていません。未処理の明細がないかを確認します。

登録すべき取引を「対象外」「無視」にしていないか確認する

未処理に残っていなければ、本来登録すべき取引を「対象外」「無視」などにしていないかを確認します。この状態だと、明細は処理済みに見えても、帳簿には入っていません。

口座間の振替を、両方の口座で登録していないか確認する

自分の口座から別の口座へお金を移したとき、それぞれの口座の明細から取引を登録すると、同じ資金移動が二重に計上されることがあります。口座間の振替が、両方の口座で別々に登録されていないかを確認します。


実務でよく見る原因

当事務所で実際によく見るのは、次の3つです。

  • 取引の登録漏れ
  • 本来登録すべき取引を、対象外・無視にしている
  • 口座間の資金移動を、両方の口座でそれぞれ取引として登録している

このほか、一般的な確認項目として、次の点もあわせて見ておくと安心です。

  • 銀行連携で取り込んだ取引と、手入力した取引が重複していないか
  • 開始残高・期首残高の設定が、銀行口座の実際の残高と合っているか

今期中のズレか、前期以前からのズレか

原因を探すときに、もう一つ分けて考えたいのが、ズレが今期中に始まったものか、前期以前から続いているものかです。対応の重さが変わるためです。

今期中のズレで、原因が分かっている場合

今期中に数件の登録漏れや二重計上が見つかり、原因が分かっている場合は、見つけた時点で修正し、申告前に正しい残高にしておきます。

ただし、ズレに気づいたまま決算まで置いておくと、どこでズレたのかを追うのが難しくなります。気づいた時点で直すことが大切です。

前期以前からズレている場合

前期以前の取引に漏れや誤りがある場合は、過年度の申告内容への影響を確認する必要があります。内容によっては、修正申告などの対応が必要になることもあります。


税理士に相談した方がよいケース

次のような場合は、ご自身で直そうとする前に、税理士へ相談した方がよいと考えています。

  • 何か月も前から残高が合っていない
  • どこからズレたのか、原因が分からない
  • 決算が近い
  • 前期以前から残高が合っていない
  • 口座単位で、大きく取引が抜けている

以前勤務していた事務所で、銀行口座1つ分の取引が、会計に丸ごと登録されていなかったケースを見たことがあります。数件の登録漏れではなく、口座単位で取引が抜けている場合は、過年度も含めて影響を確認した方がよい例です。

経理がたまっている場合の片づけ方は経理を2〜3か月ためてしまったら、どこから手をつける?、決算前に確認したいことは決算の2〜3か月前に確認しておきたいこと|ひとり社長・小さな会社向けにまとめています。


まとめ

  • 残高が合わないときは、まず銀行口座の実際の残高(通帳やネットバンクで確認できる残高)を基準にする
  • 確認の順番は、銀行口座の実際の残高 → 預金元帳との付け合わせ → 未処理 → 対象外・無視 → 口座振替の二重登録
  • 実務でよく見る原因は、登録漏れ、対象外・無視にしている取引、口座間の資金移動の二重登録
  • 今期中のズレで原因が分かっていれば、見つけた時点で直し、申告前に正しい残高にしておく
  • 前期以前の取引に漏れや誤りがある場合は、過年度の申告内容への影響を確認する。内容によっては、修正申告などの対応が必要になることもある
  • 原因が分からない、何か月もズレている、前期以前から合っていない場合は、決算の前に税理士へ相談する

自動仕訳のルールを見直して、ズレを起こしにくくする方法は自動仕訳ルールの見直しで、経理チェックの手間はどこまで減らせるもご覧ください。


残高のズレの原因が分からないときは、ご相談ください

残高がいつから、どれだけズレているかをうかがい、どの範囲まで確認が必要になりそうかを整理します。

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